若杉茜 19年12月29日放送
年の瀬のはなし おせち
お正月の楽しみのひとつ、おせち料理。
おせち、という言葉の起源は古く弥生時代と言われている。
節(せち)といわれる季節の変わり目ごとに、
神様にお供え物をした「節供」(せちく)がその始まりだ。
おせちの料理のひとつひとつに意味が込められるようになったのは
江戸後期のことで、
例えば紅白かまぼこは、「日の出」を象徴する、
年の始まりに欠かせないもの。
昆布巻きは、「喜ぶ」の言葉にかけて、
一族の繁栄を願った縁起物。
黒豆は、「まめ」という言葉が元来意味する
健康・丈夫というところから、まめに働けますように、と。
黄金色の財宝のような栗きんとんは、
豊かな1年を願う。
さて、令和元年もそろそろ終わり。
買うもよし、作るもよし。
新しい年の始まりに、
おせちに顔をほころばせる家々が、たくさんありますように。