大友美有紀 20年1月5日放送
シャンデリア 舞台のシャンデリア
シャンデリア。
原型は「吊り燭台」。
広間や聖堂全体を照らすための
照明器具だった。
ロウソクや獣脂が使われていた時代には、
芯が煤けてしまうと、火が消えてしまうことがあった。
そのため「芯を切る」仕事が存在した。
たとえば、劇場で上演中の舞台でも、
その作業が発生する。
灯火係は上演中の舞台に上がっていき、
堂々とランプの芯切りを行なった。
観客は、それも劇の一部と考え、
「ロウソクの芯切り番=ムシュール」は
誰もが見たがる人気者だったらしい。
ムシュールが手際よく仕事をすますと、
拍手喝采を浴びたという。
シャンデリアは、
非日常を演出する
不思議な魅力がある。