野村隆文 20年1月25日放送
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サマセット・モームの秘密
今から150年ほど前のこと。
パリのシャンゼリゼに、「美女と野獣」と噂された夫婦がいた。
大使館の顧問弁護士をつとめる教養人の夫と、
名家の出身で、たいそう美人な妻。
パリの社交界でも花形だったその夫婦に、1874年の今日、
六人兄弟の末っ子が生まれた。
少年の名は、サマセット・モーム。
のちに「月と六ペンス」を執筆し、
世界的なベストセラーとなる。
思い煩うことはない。人生に意味はないのだ。
と語った大作家の、数奇な人生がはじまった。