薄景子 20年2月23日放送
7. 富士山のはなし 山岡鉄舟の歌
今日は富士山の日。
この日にこそ思い出したい歌がある。
晴れてよし 曇りてもよし 富士の山
もとの姿は 変わらざりけり
詠んだのは幕末の政治家、山岡鉄舟。
青空の下にそびえる雄大な富士も、
雲がかかって見えない富士も、
富士山そのものは変化することなくそこにある。
目に映るものだけに惑わされず、
変わることのない富士山の本質を
山岡は心の目でとらえていたのだろう。
人生も同じ。
晴天の日もあれば
曇りや雨の日もある。
変化に右往左往せず、
本質を変えず、どっしりと生きよ。
今日も富士山がそう言っている。