赤羽末吉 生誕110周年
5月3日は絵本作家・赤羽末吉(あかばすえきち)さんの誕生日。
赤羽さんの名前を知らなくても、
「スーホの白い馬」なら、知っていますよね。
教科書に載っていたこともあります。
あの絵を描いたのが、赤羽さんです。
赤羽さんは1910年5月3日に生まれました。
そう、だからこの2020年は、
赤羽さんが生まれて110年目の年でもあるのです。
赤羽さんの生涯を綴ったエッセイ本が出版されます。
展覧会も、計画に上がっています。
赤羽さんを、知ってみませんか。
赤羽末吉 生誕110周年
5月3日は絵本作家・赤羽末吉(あかばすえきち)さんの誕生日。
赤羽さんの名前を知らなくても、
「スーホの白い馬」なら、知っていますよね。
教科書に載っていたこともあります。
あの絵を描いたのが、赤羽さんです。
赤羽さんは1910年5月3日に生まれました。
そう、だからこの2020年は、
赤羽さんが生まれて110年目の年でもあるのです。
赤羽さんの生涯を綴ったエッセイ本が出版されます。
展覧会も、計画に上がっています。
赤羽さんを、知ってみませんか。
赤羽末吉 50歳
5月3日は絵本作家・赤羽末吉さんの誕生日。
「スーホの白い馬」の画家、今年は生誕110周年です。
赤羽さんは、47歳の時、
茂田井武(もたいたけし)が描く「セロひきのゴーシュ」に出会います。
その絵の美しさに感動した赤羽さんは、
自分も絵本を描くのだ、と決意し
その本の出版社の松居直(まついただし)さんを訪ねます。
松居さんは赤羽さんに何を描きたいのか聞きました。
こたえは「雪」。
そうして、1961年「こどものとも」58号
『かさじぞう』が生まれます。
赤羽さんが50歳の時。
白地に墨で雪景色を描き、
場面ごとに雪の質感、降りかたを
描き分けたといいます。
遅いデビュー。
けれども赤羽さんにしかできない表現でした。
赤羽末吉 スーホの白い馬
5月3日は絵本作家・赤羽末吉さんの誕生日。
「スーホの白い馬」の作者です。
「スーホの白い馬」はモンゴルの楽器、
馬頭琴誕生の由来を伝える物語と言われています。
最初に絵本になったのは、福音館書店の子ども向け雑誌、
「こどものとも」でした。1967年のことです。
けれども判型が小さく、モンゴルの雄大さが表現しきれていないと、
後年、大判の絵本として、描き直されました。
横長の見開きに、モンゴル草原の地平線がすうっとひかれ、
馬に乗ったスーホたちはとても小さく描かれています。
この1枚だけで、モンゴルの果てしなさが伝わってきます。
とのさまとの場面では、
椅子に座ったとのさまが、手前に大きくしっかりと描かれ、
スーホは白い馬とともに、小さくシンプルな線と色で表されていて、
奥行きを感じるとともに、スーホの不安な気持ちも伝わってきます。
大人の目で、もう一度読み返すと、
赤羽さんが絵に込めた思いを、より深く感じとれます。
赤羽末吉 満州へ
絵本作家・赤羽末吉さんは、1910年5月3日、
東京・神田に生まれました。
少年時代は、紙芝居に夢中になったり、
芝居や映画にもよく連れて行ってもらっていたそうです。
22歳の時、赤羽さんは満州に渡ります。
最初の仕事は運送会社。
仕事はつらく、馴染めません。
そんな時、「コドモノクニ」という絵雑誌に出会います。
表紙の絵は初山滋。
からだに灯がともったような思いがして、
その絵を壁に貼り、独学で絵を描きはじめたのです。
赤羽末吉 満州国美術賞
5月3日は、絵本作家・赤羽末吉さんの誕生日。
「スーホの白い馬」を描いた作家です。
赤羽さんは22歳の時に満州に渡り、
運送会社で働くも、仕事になじめず、
電信電話会社に転職。
新京、今の長春に移りました。
そして、そこの建物、お祭り、市場、自然。
大陸の風土や文化に心を奪われます。
日本とは違う、大陸の景色、文化を研究し、
赤羽さんは、挿絵入りのエッセイを
新聞に発表しました。
満州国美術展にも出品し、
3回も特選賞を受賞するのです。
それが、赤羽さんを
モンゴルの地へと招くことになります。
赤羽末吉 チンギス・ハーン廟
5月3日は、絵本画家・赤羽末吉さんの誕生日。
戦時中、満州で画家として活動していた赤羽さんは、
あるとき「チンギス・ハーン廟」の壁画を依頼されます。
取材のために内蒙古を訪れ、
草原に立って、360°見渡すと
一方では暗雲、一方では晴天、もう一方は雨。
雄大なスケールのモンゴルに感激したといいます。
その時に、スケッチとともに何枚もの写真を撮っています。
終戦後、膨大なスケッチと写真は
荷物のあちこちに隠し、持ち帰りました。
引き揚げ当時、それは禁じられていた行為です。
見つかったら日本に帰してもらえなくなる。
そんな危険を冒してでも、
手元に置いておきたかったのでしょう。
赤羽末吉 モンゴルを描きたい
5月3日は、絵本作家・赤羽末吉さんの誕生日。
50歳の時に「かさじぞう」で絵本作家デビューした赤羽さんは、
編集長の松居直さんに
「次は何を描きたい?」と聞かれると
モンゴルのことを描きたいと答えたそうです。
引き上げの時に、必死の思いで持ち帰った
スケッチや写真をもとに何かを描きたい、
その思いがあったのでしょう。
そして後日、中国民話を再話した
「スーホの白い馬」を
描いて欲しいと依頼が来たのです。
赤羽末吉 国際アンデルセン賞
5月3日は、「スーホの白い馬」の絵本作家・
赤羽末吉さんの誕生日。
1980年、「国際アンデルセン賞」を受賞。
その時70歳。
受賞式のスピーチでは、
今ようやく調子が出てきました、
80歳、90歳にかけていい仕事ができるのではないか、
と語っています。
けれど、その10年後亡くなってしまいます。
赤羽さんの「いい仕事」には、
今でもたくさん出会えます。
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