森由里佳 20年6月14日放送
Rollofunk
危機一髪 21代目の苦戦
1625年創業の、埼玉のとある造り酒屋は、
昭和になってから、ウイスキー造りも始めていた。
しかし、21代目が家業を継いで間もなく、
経営は危機に直面する。蒸溜所は売却され、
20年物の原酒およそ400樽を破棄しなければならない状況にまで陥った。
21代目は奔走して樽を守り抜き、新たに蒸留所を設立する。
その名は秩父蒸溜所。
今や日本が世界に誇るシングルモルトウイスキー
イチローズモルトを生み出す新進気鋭の造り手だ。
肥土伊知郎社長の夢は、
秩父蒸溜所で造った30年物を飲むこと。
つまり、それまで事業を存続させること。
秩父の樽には今も、肥土の決意が眠っている。
危機一髪は乗り越えるためにある。