Achim Kleist
宇宙葬
今日は、送り盆。
誰かが亡くなることを
遠回しに表現して
「星になった」
ということがある。
星になる。
これはもう例えではなく、
実現できる散骨方法の一つ。
亡くなった方の遺灰を
カプセルに入れ、
ロケットや人工衛星で
宇宙空間に打ち上げるのだ。
宇宙葬と呼ばれ、
日本でもいくつかの会社に
頼むことができる。
大切なあの人は、
今は憧れの宇宙旅行中。
そんなストーリーが
誰かの心をなぐさめるかもしれない。
Achim Kleist
宇宙葬
今日は、送り盆。
誰かが亡くなることを
遠回しに表現して
「星になった」
ということがある。
星になる。
これはもう例えではなく、
実現できる散骨方法の一つ。
亡くなった方の遺灰を
カプセルに入れ、
ロケットや人工衛星で
宇宙空間に打ち上げるのだ。
宇宙葬と呼ばれ、
日本でもいくつかの会社に
頼むことができる。
大切なあの人は、
今は憧れの宇宙旅行中。
そんなストーリーが
誰かの心をなぐさめるかもしれない。
永遠の絆
今日は、送り盆。
ダイヤモンド。
その宝石言葉は「永遠の絆」。
シンプルなのにキラキラと美しく、
その輝きに魅了された人も数知れず。
愛を誓うエンゲージリングに
この宝石を選ぶ人も多い。
遺骨をダイヤモンドにする
サービスがあるという。
身体に含まれる炭素から
ダイヤモンドの結晶を生み出すのだ。
死が二人を分つとしても。
思い出の日々は
永遠にきらめきつづける。
kontenten
火と死
今日は、送り盆。
お盆という風習が
日本で一般的になったのは
江戸時代だと言われている。
それまでは長い間
僧侶や貴族だけが行う
特別な行事だったお盆だが、
江戸時代に入ると、
ろうそくや提灯が大量生産され
民衆にも定着してゆく。
線香やろうそく、提灯や花火…
儚い炎の灯りは
長い長い間
あの世とこの世をつなぐ
道しるべになっていた。
家でも街中でも
危ないからと炎に触れる機会が
少なくなった現代。
死を想う時間からも
遠くなってしまっているとしたら
それはとても寂しいことだ。
サステイナブルな死
今日は、送り盆。
死んだらお墓に入るだけじゃ、
今はない。
多様化の時代、
人生の終わり方にも
様々な選択肢が用意されている。
縄文時代、
人は死ぬと姿形を変化させ、
様々な自然の一部に循環していくと
考えられていた。
鳥や花、木や獣など様々なものに
生まれ変わると。
自然を丁寧に観察することで
縄文人はその事実に気づいていた。
私たちは今、ようやく彼らの死生観に
近づくことができているのかもしれない。
Primho
吊るされた棺桶
今日は、送り盆。
世界には珍しい死者の送り方がある。
標高1,500m以上の深い山間に位置するフィリピンの村「サガダ」。
崖に囲まれたこの村に足を踏み入れると、
異様な景色が目に入って来る。
崖の上の方に、棺桶がいくつも吊るされているのだ。
これはハングングコフィンという埋葬方法。
死者の魂が天に近くなるからという理由で、
崖の高い場所に遺体を吊るすのだ。
一見奇妙にも思える死者の送り方。
そこにも日本と変わらない死者への想いがある。
Derek Bridges
ジャズなお葬式
今日は、送り盆。
世界には珍しい死者の送り方がある。
ジャズが生まれた地として有名な、ルイジアナ州ニューオリンズ。
ここニューオーリンズではお葬式にもジャズが根付いている。
棺を墓地まで運ぶ道中、
ブラスバンドの演奏する明るいジャズにあわせて、
参列者もいっしょにお祭り騒ぎをする。
ときには棺をお神輿のように揺さぶったり。
長い間、奴隷として搾取され、虐げられてきた黒人たち。
彼らにとって「死」は奴隷からの解放を意味し、
亡くなった人が天国へいくことを祝福しているのだという。
人は誰もが、肌の色も違えば、考え方も歴史も違う。
でもそれだから面白い。
色んな人がいる様に、お葬式も色んなやり方でやる時代が来るのだろう。
Smarteeee
遺体とダンス
今日は、送り盆。
日本のお盆では、先祖が帰ってくるとされているが、
マダガスカルでは、直接遺体を土から掘り起こす。
ファマディハナと呼ばれるその儀式は、数年に一度行われる。
埋葬された遺体を掘り起こし、新しい布で巻き直した後、
ご馳走を頂きながら談笑したり、楽隊の音色に合わせて踊るのだ。
生前と変わらずに愛する者と遺体と、
再会を楽しむのだと言う。
死者は遺体が完全に朽ちるまでは、
地にとどまると考えられており、
それは「第二の生」として見なされる。
今では、ペストの流行に関係するなどの懸念も指摘され、
実施の数こそ減ってはいるが、
その死生観は、人々の中に根付いている。
生と死。
その間にあるものに向き合うことこそ、
人間らしさなのだと思わされる。
エコ葬儀
今日は、送り盆。
ご存知だろうか。
一人の人間の火葬において、
約300kgのCO2を排出することを。
これは人の一年間の生活における排出量に近い値である。
昨今、環境問題への関心の増加から、
「エコ葬儀」なるものが取り入れられている。
木材の棺の消費を抑え、
燃焼時間の短い紙製の棺を使用することで、
省エネを図る事が狙いだと言う。
環境への配慮は、素晴らしいことである。
と前置きをした上で、
自分の愛する人を送る瞬間に、
「エコ」や「省エネ」などの言葉を用いられてしまうのは、
なんだかとても寂しい気がしてしまう。
それは「言葉」の選び方の問題な気もするが、
「死」と言う事柄への配慮が足りない気がしてならない。
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