2020 年 8 月 30 日 のアーカイブ

薄景子 20年8月30日放送



冷たい麺の話  韓国冷麺と盛岡冷麺

韓国料理として人気の冷麺。
ひんやりつるりと喉を抜けていく食感は
この季節にはたまらないもの。

一方、日本で有名な冷麺といえば盛岡冷麺。
この2つ、似ているようでちがうのは、麺の種類。

韓国冷麺の主な原料がそば粉であるのに対し、
盛岡冷麺は発祥当時、地元の人になじみやすいように、
小麦粉を使った麺にしたことでブレイクしたとか。

酸味の効いた冷たいスープに、
キムチやチャーシュー、ゆで卵など
好きな具材をたっぷりのせて。
この夏は、韓国冷麺、盛岡冷麺、
2つの麺の食べくらべもお楽しみあれ。

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熊埜御堂由香 20年8月30日放送


yoppy
冷たい麺の話  カッペリーニの大変身

冷製パスタ「カッペリーニ」。
夏のイタリアンで出会うちょっと特別なこのメニュー、
実は、本場イタリアでは、食べる習慣がほぼないそうだ。

正確には、カッペリーニとは、あの細麺をさす名称だ。
おなじみのスパゲティとは直径2ミリ程度のもの。
直径0.9ミリの極細麺をカッペリーニと呼ぶ。

その極細麺を冷たく仕上げる冷製パスタの発祥は2つの説がある。
1970年代に来日したイタリア人シェフが、
冷たい蕎麦に感銘を受け考案したものが最初か。
はたまた、青山にある名店の、
日本人シェフのメニューが最初とも言われているのだ。

いずれにせよ、冷たい麺を愛でる日本人の食文化が、
カッペリーニを冷製パスタとして大変身させた。

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若杉茜 20年8月30日放送


KOREA.NET
冷たい麺の話

長い梅雨が明け、
昨年以上に酷暑となった今年。
各レストランが出す冷たい麺は暑さの中でも食欲をそそる。

そんな冷たい麺の代表格の一つである韓国冷麺だが、
実はこれ、もともと冬の食べ物であった。

朝鮮半島では、冬になると翌年分のキムチを漬ける習慣がある。
そのキムチの残り汁に麺を入れて食べたのが、冷麺の走りであった。

厳しい寒さの朝鮮半島では、冬になるとオンドルと呼ばれる暖房が焚かれ、
部屋の中は暑いくらいだったという。
その素晴らしく暖まった部屋の中、
ひんやりとした冷麺をすっきり食べるのだ。

暑い中で食べる、酸っぱ辛い爽やかな麺。
季節は真逆だが、その楽しみ方は今も昔も変わらない。

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若杉茜 20年8月30日放送



冷たい麺の話

中国や台湾で食べられている涼麺(リャンメン)。
つけ麺風や和え麺風などいろいろあるが、
日本の冷やし中華と似ている汁のない冷やし麺だ。

しかしこちらの涼麺、ある地域では風を扇ぐと書いて
「風扇涼麺」(フウセンリャンメン)と呼ばれる。
フウセン、とは中国語で扇風機をさすが、
茹で上がった麺を水でしめずに、
扇風機で冷やすため、その名前がついた。
こうすることで麺が冷えすぎず、独特のコシが残るのだという。

なんとも涼しげな名前の「風扇涼麺」。
これを食べないと夏が来た気がしない人も
きっと多いに違いない。

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石橋涼子 20年8月30日放送



冷たい麺の話  風鈴蕎麦

江戸の町には、天秤棒を担いだ商人があちこちにいた。
「あさりぃ、しじみぃ」
「すし、鯛のすしぃ」
食材、料理から日用品まで様々な振り売りが、
掛け声とともに町中を売り歩いていた。

そして1700年代半ばになると
掛け声ではなく風鈴の音色で客を呼ぶ蕎麦屋が現れた。
「チリン、チリン」
担いで移動する担い屋台(にないやたい)に風鈴を下げ、
その涼しげな音で、夜食目当ての客を集めたという。

暑さがやわらぐ深夜まで営業した風鈴蕎麦は、
庶民の間で流行したという。

冷たい麺が食べたくなる季節、
気持ちも涼やかに、おいしいものをいただきたい。

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茂木彩海 20年8月30日放送



冷たい麺の話  素麺の1200年

暑くて食欲がない夏の日でも、つるりと頂ける
頼もしい存在。素麺。

サバの缶詰を乗せたり、
冷たいグリーンカレーをつけダレにしたりと
アレンジの幅は無限大。
今では夏の食卓に欠かせない存在となっているが、
その歴史は1200年と、意外に古い。

平安時代の宮中の儀式をまとめた法典の中には、
七夕に素麺をお供えする、と記載があり、
かつてはごく限られた上流階級だけが口にすることを許された、
特別な麺だった。
醤油がまだないこの時代には、
主に塩を振りかけて食べられていたという。

いつもの薬味にも飽きた、そんな時は
1200年前の初心に戻って、
ささっと塩を振りかけた素麺で
夏の風情を楽しんでみてはいかがだろう。

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小野麻利江 20年8月30日放送


モリッツィオ
冷たい麺の話  冷やし中華はじめました、の理由

冷やし中華 はじめました

夏に目にする、おなじみの貼り紙。
これを見ると、俄然夏を感じる、
という人も少なくないだろう。

しかしなぜ、冷やし中華にだけ
このような宣言があるのだろうか。

調べてみると、
中華料理店に来るお客さんは
同じメニューを繰り返し注文することが多いため
存在が忘れられないように。だとか、

他のメニューと比べて材料費も手間もかかるので、
なるべく売れてほしいから。
といった理由があるようだ。

日本の夏を、目でも舌でも彩ってくれる、冷たい麺。
あなたは今年、冷やし中華、はじめていますか?

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小野麻利江 20年8月30日放送


K14
冷たい麺の話  冷やし中華はじめました、のはじまり

冷やし中華 はじめました

夏に目にする、おなじみの貼り紙。

では、その冷やし中華のはじまりは
どこから?というと、
実は中国ではなく、日本生まれ。

東京の神保町発祥という説と
東北・仙台発祥という説が有名だが、
どちらも、昭和初期に親しまれはじめたようだ。

神保町のお店の冷やし中華は、
作家・池波正太郎が「上海焼きそば」と並んで
愛したメニューでもある。

あなたは今年、冷やし中華、はじめていますか?

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