三國菜恵 12年3月11日放送
nico
言葉・2011/遠藤賢司
一年前の今日、
地面が大きく揺れたとき、
これでもう終わったんだな
やりたいこともあったのになあと思った
と語ったのは、ミュージシャン・遠藤賢司(えんどうけんじ)。
そんな、不安にくれる彼の気持ちを救ってくれたのは、
震災から数日後のとても些細なできごとだった。
郵便屋さんがバイクでやって来て
ポトッ、ポトッと、ポストに郵便物を入れる。
その音に、彼ははたと、
あ、いい音だな。
と、希望を感じたのだという。
人をいちばん安心させるのは、日常の美しい音なのかもしれない。