石橋涼子 12年9月2日放送
Fernando Stankuns
果物のはなし 古賀稔と渥美清のバナナ
独特の節回しと愉快な口上で人々を楽しませる
バナナのたたき売りにプロがいることは、あまり知られていない。
そのひとり、古賀稔は、50年以上前から
九州・中国地方を渡り歩いてバナナのたたき売りをしている。
遠い昔のある日、古賀の前にひとりの男がふらりと現れた。
ちょいと教えてくれよ。
と声をかけてきたので、ちょいと教えてやったのだと言う。
その男は、フーテンの寅さんこと、若き日の渥美清だった。
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果物のはなし 世界一有名なリンゴ
1700年代後半、
ひとりの若者がカナダの開拓地に移住した。
彼は、森で見つけた野性のリンゴの木を
庭に植えかえて育てることにした。
若者はやがて父になり祖父になり、
たった一本だったリンゴの木もていねいな接ぎ木によって
一族を増やしていった。
いつしかそのリンゴはアメリカでもっともポピュラーな品種になった。
そして1980年、
ひとりのエンジニアが開発中のマシンに
好物のリンゴの名前をつけた。
リンゴの名前は
最初の一本を育てた若者にちなんで
マッキントッシュという。
2012年の今、世界でもっとも有名なリンゴだ。