蛭田瑞穂 12年9月8日放送
作家が暮らした家③石井桃子
『クマのプーさん』の翻訳や『ノンちゃん雲にのる』の
著作で知られる児童文学作家の石井桃子。
昭和33年、石井は自宅に子どものための図書館「かつら文庫」を開いた。
図書室にあてたのはいちばん日当たりがよく、出入りもしやすい1階の部屋。
庭にある大きな月桂樹を通ってすぐの場所にあった。
石井は子どもたちのために本を集め、
子どもたちもまた石井に本の感想を話すのを楽しみにしていたという。
子どもたちが実際にどんな本を喜び、
どんなふうに書いてあればおもしろいと思うのか、
それがわからなければ、いい本はつくれない。
石井桃子は著書の中でそう述べている。