古居利康 12年9月23日放送



次男がつくった日本 ②坂本龍馬・続

坂本龍馬は、次男だった。

10代の終わりと20代の初め、
二度にわたって江戸に出て、
剣術修行に励んだ時期、
費用はすべて実家の兄が負担した。

神戸で海軍の学校に入ったり、
土佐を脱藩したり、
長崎で海外貿易の結社をつくったり、
京都で薩長同盟に奔走したり…。

坂本龍馬は、
武士という身分にいささかもとらわれず、
土佐藩という枠組みも超え、
この国の古い価値観から自由だった。

故郷土佐で坂本家を継いだ
兄・権平の経済的援助。
そして、3人の姉たちの慈愛。
家族の存在がなければ、
坂本龍馬の、確信にみちた行動は
なかったかもしれない。

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