澁江俊一 13年2月9日放送
チョコと遊女
記録に残る日本最初のチョコレートは江戸時代、
寛政九年、西暦なら1797年。
長崎は丸山の遊女が
オランダ商人からもらった品物の目録に
「しょくらあと六つ」という文字がある。
これが実はチョコレートなのだ。
しょくらあと。
これはこれで、素敵な響き。
同じ寛政九年に書かれた
『長崎見聞録』によれば、
「しょくらあと」は
お湯に削って入れ、
卵と砂糖を加え、泡立てて飲む。
当時は“薬”だったらしい。
長崎の遊女は、
どんな病をわずらっていたのか。
もしかしたら、恋、かもしれない。