大友美有紀 13年2月10日放送
musubk
「オーロラ・神秘の言葉」キツネ狩り
中世ヨーロッパの人々は、オーロラは
北の地平線の、さらに彼方の「この世の果て」に出現し、
神の怒りのしるしだと考えていた。
けれどもオーロラが日常的に現れる国々では、
もうすこしやさしい存在だ。
雪をかぶった山々を
大キツネが、尾を風になびかせて
駆け回る。
大キツネのきらめく毛は、
色とりどりの光を生み出す。
ラップランド地方では、オーロラの現れる夜は、
キツネ狩りができるほどの明るさなのだ。
フィンランドのボスニア湾に面した地方では、
オーロラは海から生まれると考えられていた。
巨大なクジラの尾が海面をたたく。
水しぶきは、光となって空に舞い上がる。
人知を越えた自然の天体ショーは、
恐れにも恵みにも変わる。