佐藤理人 13年5月11日放送
数学者のスイッチ③「コワレフスカヤと文学」
ロシアが生んだ世界初の女性教授、
ソフィア・コワレフスカヤ。
彼女は、フランス最大の科学賞に輝く
優れた数学者である一方、
ヨーロッパ中で翻訳が出版されるほどの
ベストセラー作家でもあった。
数字に飽きると文字へ。
そしてまたその逆へ。
数学者は詩人でなければなりません
そう言ってコワレフスカヤは、
解釈がただ一つしか許されない世界と
無数に存在する世界を自由に行き来した。
彼女が得意としたもの。それは、
楕円関数
通常の円とは異なり、
楕円には焦点が2つある。
数学と文学。
両方に軸足をおいて活躍した、
実に彼女らしい選択だった。