松岡康 13年5月12日放送
FlySi
ロボットは母親を愛せるか
巨匠スタンリー・キューブリックが構想を練り、
彼の死後スティーブン・スピルバーグによって
映像化された映画「A.I.」。
主人公は、人間の母親を愛するように
プログラムされた少年のロボット、デイビッドだ。
彼は製造されてすぐに、モニカという女性のもとに送られる。
彼女には不治の病を持つ息子がいたが、
冷凍睡眠で眠り続けていた。
純粋にモニカを愛するデイビッド。
モニカも同様に彼を愛した。
ところがある日、冷凍睡眠をしていた息子が
奇跡的にめざめ、デイビッドは捨てられてしまう。
人間じゃないから、モニカから愛されない。
そう考えたデイビッドは、人間になる方法をさがして旅にでる。
結局、そんな方法は見つからなかった。
ある日、自分と同じタイプのロボットが
大量生産されている場面に出くわしたデイビッドは絶望し、
「ママ、ごめんなさい...」と言って、海に身を投げる。
ロボットでありながら
人間以上に純粋で真っすぐな
母への愛がそこにはあった。