三島邦彦 13年6月15日放送
その男、チェ・ゲバラ
革命家チェ・ゲバラは医者だった。
幼いころにぜんそくを患った
経験から医学を志した。
若き日の南アメリカ縦断旅行の途中でも、
それぞれの土地の医療の在り方を観察した。
キューバでの革命を成し遂げた後、
医学生に向けての演説で、ゲバラはこう語った。
医者というものは、世の中で何が起きようと
絶えず患者のそばについていて、
患者の心理状態を深く知り、
痛みを感じとりそれを癒す者の代表である。
人の痛みを知ろうとする姿勢。
革命家になってもゲバラはそれを忘れなかった。