三國菜恵 13年6月15日放送
Paul McAlpine
その男、チェ・ゲバラ
革命家というのは、
その行動の大胆さから
荒々しい性格なのではないかと
つい思いがちだけれど、
キューバ革命を成功させた チェ・ゲバラは、
実に慎重な姿勢の持ち主だった。
彼は、著書『革命戦争の足跡』の中で、
革命の記録をつづるにあたり、こんな心がまえを示している。
私たちが唯一願うこと、
それは物事の語り手が真実を述べることだ。
自分の教養と才能に従って、
自らのやり方で原稿を数枚書いたら、
できる限り厳しく自己批判をしてほしい。
そして、厳密には事実でない箇所、
完全なる真実という確信が持てない部分を
全て削るのだ。
こうした気概をもって、
我々は記憶の記録を始めることにしようではないか。