佐藤理人 13年8月10日放送
ルーブル美術館④「革命」
「暴動か?」
王が聞くと、側近は答えた。
「いいえ、革命です」
1789年7月14日、
バスティーユ牢獄の襲撃を皮切りに
フランス革命が勃発。
国王ルイ16世と
妃マリー・アントワネットは投獄され、
フランスは王から国民のものになった。
それは同時に、
宮殿に収められた美術品の数々も
国有の財産となったことを意味する。
議会はルーブル宮殿を
学問と芸術における
あらゆる記念碑的な作品を集めた場所
と定め、内部を美術館に作り変えた。
かくして今から220年前、
1793年の今日、
ルーブル美術館が誕生した。
それは、
世界で最も美しい
国民主権の象徴
だった。