古居利康 13年8月25日放送
タルコフスキーの日記から ⑦1972年2月16日
『2月16日
現在、わが国では、当然のことながら
おそろしくひどい状態にある。
金を出しているからと言って、国家そのものが
映画の構想を踏みにじっている。
ろくに話もできない無能な受勲者と高官が、
わが国の映画を廃墟に変えてしまった。』
激しい呪詛の言葉を書き連ねた
映画監督タルコフスキーの1972年の日記。
『惑星ソラリス』に対する当局の修正命令を
かわしたり、かいくぐったり、受け入れたり、
神経を使う作業が続いていた。