阿部広太郎 13年9月22日放送
ナンバー2の男 橋爪四郎
第二次世界大戦後、
水泳界で次々と世界記録を打ち立て、
「フジヤマのトビウオ」の異名を取った古橋広之進。
その裏には、橋爪四郎というもうひとりのトビウオがいた。
古橋と橋爪は水泳部の先輩後輩。
いつも一緒にレースに出場し、名勝負を演じた。
結果はいつも古橋がナンバー1、橋爪がナンバー2だった。
1948年の日本選手権、自由形決勝。
橋爪が先行していたが、ラストスパートで古橋が抜き去り、優勝。
世界新記録を出した古橋は「負けたくなかった」と語った。
2009年、橋爪は古橋の悲報に触れこう語った。
ヒロさんとともに競技できたことを誇りに思う。
お陰で何者にもまねのできない選手生活を送ることが出来た。
歴史に残る世界記録は、
ふたりで生み出していたのだ。