薄景子 13年10月27日放送
3liz4
おやつのはなし 安藤鶴夫の鯛焼き
しっぽまであんこが入った鯛焼き。
今ではすっかり主流となったが、
そのきっかけをつくったのが
演劇評論家の安藤鶴夫である。
昭和28年、各界の著名人が
名店の美味しいものを紹介する連載で、
安藤は自宅近くにある駄菓子屋の
ひとつ10円の鯛焼きをとりあげた。
なんでも上げ底の世の中にあって、
尻尾まで餡の入るたいやきに人間の誠実さを味わった。
安藤はうまいまずいの話ではなく、
しっぽのあんこで豊かな気持ちになってほしいと願う
鯛焼き屋の心意気に感動したのだ。
記事は大反響を呼び、店は一躍有名に。
世の中の鯛焼きたちのしっぽには
あんこがぎゅうっとつめられていった。
人間に感動する男、安藤鶴夫は、
「カンドウスルオ」と呼ばれたという。