阿部広太郎 13年12月29日放送
もがみますみ
鬼が笑った話 戸山為夫
競馬はブラッドスポーツ。
血統という意味の通りサラブレッドは、
徹底的に追及された血の結晶である。
そんな競馬界の常識に挑んだのは、
「鍛えて最強馬をつくる」調教師、戸山為夫。
良血とはいえないミホノブルボンに対し、
大抵の馬が1、2本で音を上げる坂路コースを、
多い時には5本も走らせた。
「馬は勝たないと生き残れない。
心を鬼にしてでも鍛えて勝たせるのが馬のためだ」
日本ダービーを圧勝し、
皐月賞との二冠を達成したミホノブルボン。
そこには調教の鬼の惜しみない笑顔があった。