佐藤延夫 14年1月4日放送
文人たちの年賀状
夏目漱石の年賀状は、シンプルだ。
ハガキの中央に、ぽつんと名刺を貼り付けたようなデザイン。
「恭賀新年 夏目金之助」
ただその文字だけ書かれている。
芥川龍之介は、高校3年生のとき、ハイカラな年賀状を送った。
「新年に多くの幸運あれ」というドイツ語とともに、
手描きのイラストも加えたそうだ。
川端康成は、力強い筆文字で
「頌春(しょうしゅん) 川端康成」と記している。
そして正岡子規は、自分の思いを書き留めた。
「新年めでたく候
皆様めでたく候
私もめでたく候」
あなたは年賀状に、どんな思いをしたためましたか?