森由里佳 14年4月19日放送
先駆者たち② 杉田玄白
日本で初めて西洋の医学書を翻訳した杉田玄白は、
その苦労をつづった『蘭学事始』の中で、こう述べた。
はじめて唱ふる時にあたりては、
なかなか後のそしりを恐るゝやうなる碌々たる了簡にて
企事は出来ぬものなり
新しいことをするにあたっては、
やる前から後の批判を恐れるような平凡な考えでは、
一歩も踏み出すことはできない。
200年前、未知への興奮と情熱をたよりに
途方もない企事をやりとげた先駆者が、
今、この時代に私たちの背中を押してくれる。