大友美有紀 14年9月7日放送
「動物園の人々」北九州到津(いとうづ)の森公園・岩野敏郎(いわのとしろう)
閉園寸前まで追い込まれて復活した旭山動物園のように、
再生した動物園が北九州にある。到津の森公園。
園長の岩野敏郎は旭山の元園長小菅とは、長年の盟友だった。
1973年、岩野は獣医師として動物園の経営母体だった西日本鉄道に入社。
97年には園長に。赤字続きだった園をたてなおすぞ、
と意欲に燃えていた矢先に、閉園を告げられる。
その後、市民の署名運動が起こり、市が動物園を受け継ぐことになる。
岩野はその時には部外者だ。動物園の構想を相談されることもない。
しかし、開園まで半年、というタイミングで園長を打診される。
もうハードはできてしまっている。
ないものねだりをしても始まらない。
大事なのは飼育員の精神性、つまりソフトです。
ハードからハートをとれば濁点が2つ残るだけ。
ハードの中に自分たちの思いがなければダメなんです。
到津の森公園の理念は「市民と自然を結ぶ窓口」。
今日もたくさんの人たちが足を運ぶ。