松岡康 14年9月21日放送
うをのめ
宮沢賢治の原稿料
今日9月21日は、
宮沢賢治の命日である。
「銀河鉄道の夜」など、
時代を越えて愛される作品を
いくつも生みだした彼だが、
生前得た原稿料はわずか5円だった。
はじめて原稿料をもらった作品は、
雑誌『愛国婦人』に投稿した童話『雪渡り』。
その原稿料が5円。
以降、
詩集『春と修羅』と
『注文の多い料理店』を出版しているが、
それらは自費出版であり、ほとんどが売れ残った。
37歳で死去した直後から、
賢治の才能を見いだしていた草野心平らにより
その作品群が刊行され、
多くの人が彼の本を手に取った。
死後から81年経ち
賢治は日本で最も読まれている
作家のひとりとなった。