佐藤延夫 14年10月4日放送
作家たちの隠れ家/ロバート・ルイス・スティーヴンソン
南太平洋の小さな島、サモア。
イギリスの小説家、ロバート・ルイス・スティーヴンソンは、
この牧歌的な国で生涯を終えた。
代表作「宝島」と同様に、
彼の生き方は、まさに冒険そのものだった。
一目惚れした女性を追いかけ大西洋をめぐり、
そのままアメリカ大陸まで渡ってしまうのだから。
44歳という短い生涯のうち、最後の4年間を過ごしたサモア島。
山の麓に屋敷を構え、しばしば山頂に登っては
あたりを見渡し、いつか葬られる場所を探したそうだ。
彼は地球の中で、最も幸せな隠れ家を見つけていた。