薄景子 14年12月21日放送
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クリスマスのはなし シークレットサンタ
アメリカでクリスマスになると
貧しい人に現金をプレゼントし続けた伝説の男がいる。
「シークレットサンタ」
そう呼ばれた彼の名は、ラリー・スチュワート。
20代で設立した会社が倒産、
無一文で入ったレストランで食事をし、
財布を探すフリをしていると、店主がラリーにこう言った。
「20ドルを落としましたよ」
ラリーはその20ドル札で
そそくさと支払いを済ませて逃げるように帰った。
店主のはからいに気がついたのは4年後のこと。
その後も会社の設立、倒産を重ねていたラリーが、
自暴自棄になって銀行強盗を働こうとした瞬間だ。
ふと目に入った20ドル札を見て我に返ったラリーは
再びあのレストランを訪れる。
店主はラリーにこう言ったという。
クリスマスは、みんながハッピーになれるんだよ
それから、ラリーはひたむきに働き、
シークレットサンタとして貧しい人々にお金をプレゼントし続け、
その生涯で1億8000万円もの現金を配ったという。
彼が立ち上げたシークレットサンタ協会の会員資格はただひとつ。
少なくとも1回他人への親切な行為を行うこと。