佐藤延夫 15年2月1日放送
大富豪のマネーライフ ヘンリー・フォード
アメリカの自動車王、ヘンリー・フォード。
それまで高級品だった自動車を低価格で販売し、
自動車業界に革命を起こした。
総資産1990億ドルとも言われた彼が
次に目をつけたのは、天然ゴムだった。
自動車用のタイヤを自給自足するために
アマゾン川付近の密林を買い占め、
フォード・フロンティアと名付けた。
広さは200万エーカーとも言われる。
この場所に、労働者のために住宅をつくり
病院や学校のみならず
道路や消防署、ホテルまで建設したというから徹底的だ。
しかし現実は無情だった。
アマゾン特有の伝染病や害虫に悩まされ、
さらに現地労働者の反発、未熟な技術などが重なり、
フォードは何も得ることなく撤退する。
ただ、彼の資産を考えると、
蚊が刺したほどのダメージもなかっただろう。