礒部建多 15年4月19日放送
犬を愛した藩主
播磨姫路藩第2代藩主 酒井忠以(さかい ただざね)。
生類憐れみの令の影響もあり
特に犬を溺愛することで有名だった。
ある時、幕府から重要な命を受け、
京都に出向く事になった忠以。
出発の朝、飼い犬は玄関まで出てくると、駕籠から離れようとしなかった。
その姿に心打たれ、やむなく京都まで愛犬を連れて行く。
以後も参勤交代の際には、忠以は常に犬を連れていった。
後に、このエピソードが世に広まると、
この犬には貴族と同じ六位の位を与えられた。
「犬は自分を人間だと思っている」と言われるが、
この時代には人間以上の犬が、たくさんいたのだ。