佐藤延夫 15年7月4日放送
わたしの宇宙 クルト・ゲーデル
晩年のアインシュタインを夢中にさせた数学者は、クルト・ゲーデル。
彼の有名な業績のひとつが、数論の不完全性定理だ。
数学の理論は完全ではなく、
自分自身に矛盾がないことを証明できない、というもの。
そして彼は、アインシュタインの方程式に新たな解を見つけた。
ゲーデルの宇宙は、回転する宇宙だった。
膨張せず、物質はすべて軸のまわりを一定不変の速度で回転する。
この宇宙では、時間旅行が可能になるそうだ。
さすがのアインシュタインも肝をつぶしたというのも納得がいく。
ただし実際に時間旅行をするには、
光に近い速さと、不自然な形に配置された物質が必要になるそうだ。
もうすぐ七夕。
時間旅行をすれば、織姫と彦星に会えるだろうか。