波多野三代 15年7月11日放送
別府温泉の立役者・油屋熊八 バスガイド篇
日本で最初の女性バスガイドは別府で生まれた。
当時のバスガイドと言えば高学歴の男性のみ。
案内の言葉を語るには高度な知識が必要だったからだ。
しかし、油屋熊八は、若い女性たちに「地獄巡り」のガイドをさせた。
七五調の案内文は童話作家がつくった。
「ここは名高き流川
情けの厚い湯の町を
真直ぐに通る大通り
旅館商店軒並び
夜は不夜城でございます」
アメリカ製のピカピカの観光バスに
美人バスガイドの名調子が響く。
関東大震災からの復興が進む
昭和2年のことだった。