石橋涼子 15年10月18日放送
樹/Tatsuru
日本語のはなし 雨を表現する日本語
雨が多い日本には、
雨を表現する日本語も多い。
突然降り出す激しい雨は、驟雨(しゅうう)。
しとしとと降り続く雨は、地雨(じあめ)。
秋の長雨は、秋霖(しゅうりん)。
同じ長雨でも、すすき梅雨と呼ぶとお月見のころかと思う。
急に降り出した雨は肘でよけるから肘傘雨(ひじかさあめ)
庭に打ち水をするのも人工的な雨ととらえて作り雨。
木の葉からしたたる水滴は樹の雨と書いて,樹雨(きさめ)
季節によって、降り方によって、
また、雨がもたらす物語によって、
意味ある名前がつけられているのは日本語ならではだ。
日本語は、おもしろくて、難しくて、美しい。