佐藤延夫 15年12月5日放送
指揮者の哲学 レオポルド・ストコフスキー
イギリス出身の指揮者、レオポルド・ストコフスキー。
「音の魔術師」あるいは「非正統派の筆頭」と言われるように、
彼の演奏スタイルはかなり個性的だった。
曲のテンポを独自の解釈で自在に変更し、
批評家を敵に回すことも多かったという。
そして演奏のときにタクトを持つことはなかった。
1本の指揮棒よりも、10本の指のほうが豊かな表現ができる。
ストコフスキーは、レコーディングにも積極的だった。
オーケストラの楽器の配置を、
録音しやすい現在のスタイルに変えたのも彼の功績である。