小林慎一 16年5月15日放送
フェルマーの最終定理 ピタゴラスというはじまり
紀元前6世紀を生きたピタゴラスは
古代バビロニアとエジプトを20年間にわたり旅をし
当時の世界に存在した数学の規則をすべてを身につけた。
その後、ピタゴラス教団を設立し
600人の弟子とともに数論の研究を行った。
彼らは、数と数の関係を理解することが
宇宙を理解することにつながると信じていた。
例えば、約数の和とその自身の数が同じになる
完全数というものがある。
神が天地を6日間で創造したのは6が完全数だからであり、
月が28日で地球を周回するのは28が完全数だからとされた。
また、複数のハンマーの重さが整数の比である時、
調和した和音が生まれることを発見した。
ピタゴラスは、自然現象の背後に
数学的規則があることをはじめて明らかにした。
なかでも有名なのは直角三角形の斜辺の2乗は、
他の2辺の2乗の和に等しいことを示した式。
X2+Y2=Z2
だろう。
いわゆる、ピタゴラスの定理だ。