森由里佳 16年5月22日放送
東京 東京會舘イル・ド・フランス
1964年、東京五輪の年。
東京を訪れる人々に本物のフレンチを広めようと考えたフランス政府は、
食材、壁紙、シャンデリアまで全て本場から輸入して、
わずか3か月だけの期間限定レストランをひらいた。
選ばれた場所は、東京會舘。
腕を振るったレイモン・オリヴェは
「料理の魔術師」とも評される名シェフで、
東京會舘のシェフたちとそのレシピに大きな影響を与えた。
オリヴェ直伝のレシピは東京會舘でそっと受け継がれ、
閉店から50年以上経った今もなお、美食家たちの舌を愉しませている。
レストランの名は「イル・ド・フランス」。
パリを中心としたフランス文化発展の地の名前と同じである。