佐藤延夫 16年10月1日放送
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冒険家たち アーネスト・シャクルトン
ようやく人類が南極点に到達した時代の話だ。
1914年、イギリスの探検家アーネスト・シャクルトンは
南極大陸横断を目指した。
その隊員は一般公募となり、
ロンドンの新聞広告にこんな見出しが並んだという。
求む男子。至難の旅。わずかな報酬。
極寒。暗黒の長い日々。絶えざる危険。
生還の保証なし。
成功の暁には名誉と賞賛を得る。
残業手当も、社会保険も、福利厚生もない。
それにもかかわらず、5千人以上が参加し、
56人が隊員に選ばれている。
今の時代に足りないものは、
こんな「ロマン」なのかもしれない。