佐藤延夫 16年10月1日放送
冒険家たち メイナード・オーウェン・ウィリアムズ
1931年。ナショナル・ジオグラフィック誌の特派員、
メイナード・オーウェン・ウィリアムズは、
陸路によるアジア横断プロジェクトに参加した。
レバノンから、シリア、アフガニスタンを抜け
北京をゴールとする行程には、常に危険が伴った。
また冬のゴビ砂漠は、あらゆるものを凍らせる。
あるとき、宿には凍死した15人の遺体が置かれていた。
逃げるように外で寝るか、このまま彼らと添い寝するか、
決断が迫られた。
ウィリアムズは、迷わずこう言ったという。
今晩、15人の死体と一緒に寝たほうが
明日、16人目になるよりマシだ。
精神もタフでないと生き残れない。