大友美有紀 16年11月6日放送
E-190
「日本の灯台の父/R・H・ブラントン」神子元島(みこもとじま)灯台
イギリス人灯台技師・ブラントンが
明治元年に来日して最初に建てた灯台が、
下田港沖の神子元島にある。
我が国に現存する最古の現役石造灯台だ。
四カ国通商条約で建設を求められていた灯台だった。
下田の沖、7マイルに孤立した岩山がある。
岩山の頂上は海面上80フィートで、
南方から横浜に向かう船舶はみなこの岩山を通過する。
この岩山に灯台を建てることは最も重要なことであり、
また私が手がけた灯台建設のうち最も困難なものの
ひとつだった。
当初、調査のために上陸しようとしたが、強風と荒波で果たせなかった。
海が凪ぐのを数日間待ったという。完成までに3年がかかった。
そもそもは、西洋の貿易船のための灯台だった。
今では国籍を問わず船の安全を見守っている。