大友美有紀 16年12月4日放送
天才意匠家 小村雪岱 『舞台美術』
鏡花本の装幀、香水瓶のデザイン、新聞小説の挿絵、
幅広いジャンルで活躍した小村雪岱は、歌舞伎の舞台装置も手がけていた。
昭和6年初演の「一本刀土俵入」は、今でも雪岱の舞台装置原画を踏襲している。
考証にこだわる雪岱は、茨城県取出周辺まで現地取材に出かけたという。
大勢でやる仕事だけに色々な無理も出ますし、
相当難しいものです。
そう語った雪岱だか、他にも「娘道成寺」や「藤娘」など
雪岱の残した原画を再現した舞台は数多い。
雪岱本人の新作は見ることができないが、
その美へのこだわりを鑑賞することはできる。