大友美有紀 16年12月4日放送
天才意匠家 小村雪岱 『着物デザイン』
装幀家、意匠家、挿絵画家、舞台美術家、小村雪岱は、
歌舞伎役者のために舞台衣装図案を考えたり、
芸妓のために絵柄を描き入れた帯を作ったりしていた。
雪岱デザインの着物は、一般向けにも販売されていた。
展示販売会に際して発行された小冊子に雪岱が寄稿している。
能い物は昔の物だけではなく現在出来ます物の中にも
傑作はあると思ひます。
今日出来ます物の中にも、百年の後には
昭和美人の梯(かけはし)を見る様な衣裳も
少しは必ず残っていることゝ思つてをります。
この随筆が掲載されたのは昭和12年。
まだ百年は立っていないけれど、良いものは残っているだろうか。