福宿桃香 16年12月10日放送

161210-03

1860年3月3日の雪

1860年3月3日。
季節外れの大雪に見舞われたその日、
井伊直弼は、水戸浪士らによって暗殺された。

彼の護衛は五十名を超え、普段であれば負けるはずもない戦い。
ところが雪に備えた重装備であったため
すぐに刀を抜くことができず、わずか十数名の敵によって、
井伊直弼は首を落とされてしまったのである。

知らせを聞いて駆け付けた武士は、そのときの光景をこう語った。

「雪は桜の花を散らしたように血染となっていました。」

桜田門外の変ー。
もしも雪が降っていなければ、歴史は変わっていたかもしれない。

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