藤本宗将 16年12月10日放送

161210-05

1936年2月26日の雪

1936年2月26日。
雪の東京は、その日クーデターで血に染まった。
世に言う2・26事件。

作家の尾崎士郎はこの日のことを回想し、
こう書き残している。

「雨でなくてよかった。小春日和でなくてよかった。
 雨だったらどんなに陰惨な記憶を残したであろう。
 小春日和であったら私は生きることに望みをうしなったかも知れぬ。
 しかし、幸いにも雪の日であった。」

雪で覆ってしまいたいような日が、
歴史には存在する。

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