澁江俊一 17年4月16日放送
太陽だけが友達
今日はクラーク博士が
「ボーイズ ビー アンビシャス」
の言葉を残した日。
芸術家岡本太郎は
数奇な少年時代を過ごした。
一斉を風靡した漫画家である父一平と
小説家・歌人である母かの子との間に
太郎は生まれた。
家庭を顧みることのない父と、
子どもを育てようとせず
愛人を家に住まわせていた母。
家にも学校にも居場所のなかった
小学1年生の太郎の話し相手は
青空に毎日顔を出す「太陽」だけだった。
世界を照らす太陽の大きさと、
自らを燃やし、輝き続けるエネルギーは
どれほど勇気をくれたことだろう。
太郎少年に大志を抱かせた
熱く燃えさかる太陽は、
生涯に渡って芸術の重要なモチーフとなった。