大友美有紀 17年6月4日放送
「激情の人/ゴッホ」うさんくさい人間
牧師への道を断たれたゴッホは、家族のもとに戻る。
待っていたのは容赦のない非難だった。
大工でもパン屋でも図書館の司書でもいい、
なんでもいいからまともな仕事についてほしい。
でもゴッホにはできなかった。
知らず知らずのうちに僕は家族のなかで、
手のつけられないような
うさんくさい人間になってしまった。
確かに僕は情熱家だから、
いくらか非常識なことをやらかしてしまう。
そして後になっていくらか後悔もする。
もっと我慢して待ったほうがいい時でも
すぐに言葉に出したり、行動してしまう。
ゴッホは、この情熱から、いかにして良いものを
引き出そうとして努力するかと考える。
そして、絵を描くことこそ救いになると気づくのだ。