河田紗弥 17年6月18日放送
コーヒーはいかが? 〜コーヒーカンタータ〜
1700年代、ロンドンやドイツでは
「コーヒーを飲むと体が黒くなる」
「コーヒーを飲むと子どもが産めなくなる」などの風説があり、
女性はコーヒーを飲むべきではないと言われていた。
これに反発する女性の声を代弁し、
ドイツでのコーヒー騒動を風刺したのが、
バッハの「コーヒー・カンタータ」だ。
歌詞は、当時の人気詩人であったピカンダーによるもの。
娘のコーヒー好きをなんとか止めさせようと奮闘する
古風な父親が描かれている。
もしおまえがコーヒーをあきらめないなら、結婚パーティーには行かせないぞ。
散歩に行くことすら許さない。
はやりのスカートも買ってやらない。
窓の中から、町を眺めることもできなくしてやる!
帽子につける金銀細工も、手に入らないぞ。
かまわない、でも、私の楽しみだけは取り上げないでね。