佐藤延夫 17年9月2日放送
sailko
椅子の話 ヘリット・リートフェルト
レッドアンドブルー・チェア。
名前の通り、真っ赤な背もたれに、青の座面。
この椅子は、直線と平面だけで構成されている。
作者は、オランダの建築家、ヘリット・リートフェルト。
20世紀前半、オランダでは、
芸術を急進的に革新するムーブメントが巻き起こった。
彼はその主要メンバーに名を連ねている。
作品もまた、伝統的な様式を排除し、
肘掛けが片方だけのベルリンチェア、
印象的なフォルムのジグザグチェアなど、
今までにない実験的な椅子を数多く手がけた。
リートフェルトは語る。
「建築が想像するのは空間である。」
余白を使いこなしてこそ、一流。