川野康之 17年9月23日放送
1978年のスワローズ その4
1978年のスワローズ
シーズン後半、
スワローズはジャイアンツと激しい首位争いを演じていた。
一度も手にしたことのない優勝がちらちらと視野に入る中で、
苦しい戦いが続いた。
万年Bクラスの弱いスワローズを引っ張ってきた
エースの松岡弘(ひろむ)が、ジャイアンツを完封し、
チームに勇気を与えた。
六番杉浦亨が逆転サヨナラ3ランホームランを打ち、
3試合連続サヨナラ勝ちをして、チームは加速した。
優勝が決まった瞬間、松岡がマウンドでカエルのように跳ねた。
その姿が選手たちの背中ですぐに見えなくなった。
彼らはもう負け犬ではなかった。