河田紗弥 17年12月17日放送
文房具のあれこれ 〜修正液〜
1950年代のアメリカでは、
文書をタイプライターで打ち出すのが一般的であった。
そのため、タイプミスをする度に、打ち直しをしたり、修正をしたりと、
多くの時間をとられてしまっていた。
最後の一行でタイプミスをしてしまった場合、
修正できず、
もう一度、最初から打ち直す必要があった。
そのため、たった一つの資料を完成させるのに、
清書だけでも約1ヶ月かかることもあったという。
しかし、アメリカのベット・ネスミス・グラハムという女性に
あるひらめきが生まれた。
「紙と同じ色で塗りつぶしてしまえばいいのでは」と。
そこで、実際に間違えたところに、白い絵の具を塗って、
タイプを打ち直してみると、見事に成功した。
そして、この一年後の1951年に、
彼女によって、修正液は発明され、
翌年1952年には、日本にも輸入された。